結婚式は人生の中で特別な日の一つです。
その日には、新郎新婦のみならず、ゲストの方々も心を込めてお祝いをするため、特別な服装が求められます。
日本の結婚式において、着物は特に格式と伝統を重んじる選択肢の一つです。
今回は、結婚式に相応しい着物の選び方についてご紹介します。
結婚式での着物の選び方のポイント
①季節に合った素材と柄の選び方
着物を選ぶ際には、季節に合った素材と柄を選ぶことが重要です。
例えば、春や秋には薄手の絹やウール素材がおすすめです。
夏には涼しい麻や薄手の絹を、冬には暖かい羽織りやウール素材を選びましょう。
また、季節感を演出する柄も重要です。春には桜や新緑の柄、秋には紅葉や落ち葉の柄が良く似合います。
②色の意味を理解する
着物の色にはそれぞれ意味があります。
結婚式では、新郎新婦の晴れ姿を引き立てるため、明るく華やかな色が選ばれることが一般的です。
赤やピンクは喜びや幸福を象徴し、黄色は富や繁栄を、白は純潔や清楚さを表します。
ただし、結婚式では避けるべき色もあります。例えば、黒や濃い色は喪の色とされているため、避けるようにしましょう。
③振袖・留袖・訪問着など選び方
結婚式に着用する着物としては、振袖・留袖・訪問着などが代表的です。
振袖は若い女性が着用する振袖と、成人式や結婚式などの特別な場に着る成人振袖があります。
留袖は年齢を問わず、格式の高い場や冠婚葬祭などで着用されます。
訪問着は、結婚式やパーティーなどの場で着用されるフォーマルな着物です。
それぞれの着物には、その場の雰囲気や役割に合った選び方がありますので、特徴をご紹介します。
1. 黒留袖
黒留袖は、格式の高い結婚式にふさわしい最も格の高い着物の一つです。
地色が黒で、家紋を入れた袋帯と合わせるのが一般的です。
黒留袖は、新郎新婦の母や媒酌人夫人、身内の既婚女性にふさわしいとされています。
柄は大柄で、吉祥文様の中でも鶴や亀、松竹梅などの格の高い柄を選ぶとより格式の高い印象を与えます。
2. 色留袖
色留袖は、地色が色もので、家紋を入れた袋帯と合わせる着物です。
色留袖の紋が1~3つの場合は準礼装となり、5つの場合は最も格の高い正礼装とされます。
未婚・既婚問わず着ることができ、新郎新婦の姉妹や親族、ゲストに適しています。
レンタルする際は、家紋が入っていなくても問題ありません。
3. 振袖
振り袖は、袖の長い未婚女性の正礼装です。
大振り袖は避け、中振り袖や小振り袖を選ぶのがおすすめです。
姉妹や親族、友人などの未婚のゲストに人気があります。
帯結びや小物合わせで年齢に合わせた雰囲気を出すことが大切です。
4. 付け下げ
付け下げは、訪問着と見分けにくい華やかなタイプも多く、略礼装として着用されます。
親族や友人など、フォーマルな場で着ることができます。
豪華な柄やシンプルな柄、どちらも選ぶことができ、好みに応じて選ぶことができます。
5. 訪問着
訪問着は、未婚・既婚問わず女性の準礼装として着用されます。
華やかな絵羽模様が特徴で、親族や友人など、結婚式の参列者としてふさわしい着物です。
落ち着いた色合いや古典柄を選ぶことで、格調高い印象を与えることができます。
このように結婚式に着ていく着物を選ぶ際は、自分の立場や好みに合わせて選ぶことが大切です。
④正しい着付けの重要性
着物を着る際には、正しい着付けが肝心です。
着付けが上手くいくと、着物が美しく見えるだけでなく、着用する方の姿勢や歩き方も美しくなります。
結婚式では特に、正統なフォーマルな着付けが求められます。
着物の着方を覚えることで、カジュアルなシーンでの着物の着用も考えることができ、着物の楽しみ方がさらに広がります。
自分で着物を持っている方や、これから着物を着る機会を増やしたいと思っている方にとって、着物の着付けを一人で行えるようになることは非常に便利です。
初めての場合には、一人で完璧に着付けをするのは難しいかもしれません。
そのため、まずは誰かに着せてもらうところから始めることをおすすめします。
実際に着物を着せてもらう様子を見ながら、着方の手順を頭に入れることで、着付けが身につきやすくなります。
⑤心地よさを重視する
結婚式は長時間に渡るイベントですので、着物を着ていて不快な思いをすることは避けたいものです。
着物を選ぶ際には、素材やサイズにもこだわりましょう。
着物は、商品によっては洋服のようにS、M、Lとシンプルなサイズ表記がされることにありますが、多くの場合「寸」と「尺」という単位を使ってあらわされます。
着物を買う前にそれぞれの意味を知って、着物のサイズ感をつかんでおきましょう。
着物を選ぶ際には、寸法表記をよく確認して、身長や体型に合わせて適切なサイズを選んでください。
また、帯や袋帯の長さも尺で表されますので、着付けに必要な長さを考慮して選ぶことが大切です。
着物のサイズ感を理解し、自分に合ったサイズを選ぶことで、着物をより快適に着用することができます。
特に、帯や足元の履物が適切なサイズであることを確認し、長時間の着用でも快適さをキープできるように心掛けましょう。
結婚式に相応しい着物の選び方まとめ
今回は結婚式の着物の選び方について解説しました。
結婚式に相応しい着物を選ぶ際には、季節や色、着付けなど様々な要素を考慮する必要がありますが、その一方で自分らしさを大切にすることも重要です。
自分に似合う着物を選び、心地よく楽しい時間を過ごしましょう。
素敵な結婚式の一日をお過ごしください。
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