「着物は好きだけど、着付けが大変そう…」「着物を着ると苦しくなって、長時間着ていられない…」そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
着物は日本の伝統衣装であり、特別な日の装いとしてだけでなく、近年では普段着として楽しむ方も増えています。
しかし、着付けに慣れていないと、苦しくなったり着崩れしたりと、着物を楽しむことが難しくなってしまうのも事実です。
そこで、この記事では、着物を楽に着るためのコツと、苦しくならない着付けのポイントを徹底解説します。
これらのポイントを押さえれば、着物を快適に、そして美しく着こなすことができるでしょう。
1. 事前準備:着物を楽に着るための土台作り

着物を楽に着るためには、事前の準備が非常に重要です。
以下のポイントを参考に、着付けに必要なアイテムを揃え、準備を万端にしましょう。
1.1 快適な着付けのための必須アイテム
- 肌着(肌襦袢・裾よけ): 汗を吸い取り、着物を汚れから守ります。吸湿性・通気性の良い綿や麻素材がおすすめです。
- 補正用タオル: 体型に合わせて補正することで、着崩れを防ぎ、美しい着姿を保ちます。
- 腰紐: 着物を固定するために使用します。3~4本用意しておくと安心です。
- 伊達締め: 着物のシワを防ぎ、着崩れを防止します。2本用意しましょう。
- コーリンベルト: 着物の衿元を固定し、着崩れを防ぎます。
- 帯板: 帯のシワを防ぎ、美しい帯結びをサポートします。
- 帯枕: お太鼓結びなどに使用し、帯の形を美しく保ちます。
- 帯締め・帯揚げ: 帯結びを固定し、装飾の役割も果たします。
1.2 体型に合わせた補正で着心地アップ
着物を美しく着こなすためには、体型補正が欠かせません。
タオルや綿花などを使って、凹凸をなくし、寸胴に近いシルエットを目指しましょう。
- ウエスト補正: タオルを折りたたみ、ウエスト周りに巻き付けます。
- ヒップ補正: タオルや綿花を使い、ヒップの凹凸を調整します。
- 胸元の補正: 胸が大きい方は、タオルなどで胸元を抑えることで、着崩れを防ぎます。
1.3 着物の種類と特徴を理解する
着物には様々な種類があり、それぞれ特徴や着るシーンが異なります。
着物の種類と特徴を理解することで、より快適に、そして適切に着物を楽しむことができます。
- 礼装: 留袖、振袖、訪問着など、格式高い場で着用します。
- 準礼装: 色留袖、付け下げ、色無地など、礼装に準ずる場面で着用します。
- 普段着: 小紋、紬、ウールなど、普段のお出かけやおしゃれ着として着用します。
2. 着付けの基本:苦しくならない着付けのポイント

着付けの基本的な流れと、苦しくならないためのポイントを解説します。
2.1 肌着の着用:快適な着心地のベース
- 肌襦袢を羽織り、背中心を合わせます。
- 裾よけを巻き、腰紐で固定します。
- 体型に合わせて補正をします。
2.2 着物の着付け:美しい着姿を作る
- 着物を羽織り、背中心と裾を合わせます。
- 衿先を持ち、上前(左側の身頃)を腰骨の位置で合わせます。
- 下前(右側の身頃)を上前より少し下げて合わせます。
- 腰紐で固定します。
- おはしょりを作り、伊達締めとコーリンベルトで固定します。
2.3 帯結び:華やかさをプラス
- 帯を巻き、帯板を挟みます。
- 帯締めと帯揚げで固定し、帯結びを作ります。
- 帯枕を使って、お太鼓結びなどを作ります。
2.4 苦しくならないための着付けのコツ
- 腰紐はしっかりと、でも締めすぎない: 腰紐は着崩れを防ぐために重要ですが、締めすぎると苦しくなります。指が2本入る程度の余裕を持たせましょう。
- 伊達締めは幅広でソフトな素材を選ぶ: 伊達締めは、幅広でソフトな素材を選ぶことで、締め付け感を軽減できます。
- コーリンベルトの位置を調整する: コーリンベルトの位置が悪いと、苦しくなることがあります。位置を調整して、楽な位置を見つけましょう。
- 帯の位置を調整する: 帯の位置が高すぎると、苦しくなることがあります。帯の位置を少し下げることで、楽になる場合があります。
- 呼吸を意識する: 着付け中も、ゆっくりと呼吸することを意識しましょう。
3. 着物を楽に着るための便利グッズ

着物を楽に着るための便利グッズを活用することで、着付けの負担を軽減できます。
- 着物用ブラジャー: 着物用に開発されたブラジャーは、締め付け感が少なく、快適な着心地です。
- ウエストベルト: ウエスト補正と腰紐の役割を兼ね備えたベルトです。
- マジックベルト: 伊達締めやコーリンベルトの代わりに使える、着付け用のベルトです。
- 前結び用帯板: 前で帯を結び、後ろに回すことで、楽に帯結びができます。
4. 着物を着た後のケア:長く美しく着るために
着物を着た後は、適切なお手入れをすることで、長く美しく着ることができます。
- 風通しの良い場所で陰干しする: 汗や湿気を飛ばし、カビを防ぎます。
- 汚れやシミは早めに落とす: 放置すると、シミや変色の原因になります。
- 着物用ハンガーにかけ、湿気の少ない場所に保管する: たたみジワを防ぎ、美しい状態を保ちます。
苦しくならない着付けのポイントまとめ
着物を楽に着るためのコツと、苦しくならない着付けのポイントを紹介しました。
これらのポイントを参考に、あなたも着物を快適に、そして美しく着こなしてください。
着物は日本の伝統衣装であり、着る人の美しさを引き立ててくれます。
ぜひ、着物を着て、日本の文化を感じ、着物でのお出かけを楽しんでください。
(記事制作者:廣田 )
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