【保存版】訪問着を着るべきシーンと選び方のポイント

訪問着は、フォーマルな場にふさわしい着物の一つで、格式のある装いとして多くの場面で活躍します。

振袖や留袖と比べて汎用性が高く、結婚式やお茶会、入学式や卒業式など幅広いシーンで着用できるのが特徴です。

しかし、「どんな場面で着るのが適切か?」「どうやって選べばいいのか?」と悩む方も多いでしょう。

この記事では、訪問着を着るべきシーンと選び方のポイントを詳しく解説します。


1. 訪問着とは?

1-1. 訪問着の特徴

訪問着は、準礼装に分類される着物で、模様が肩から袖、裾にかけてつながるように染められているのが特徴です。

  • 振袖や留袖よりも自由度が高い
    • 振袖ほど華やかすぎず、留袖ほど格式ばらないため、様々な場面で活躍します。
  • 帯や小物のコーディネート次第で雰囲気を変えられる
    • フォーマルな袋帯を締めることで格式高い装いになり、カジュアルな帯を合わせるとおしゃれな街着としても楽しめます。
  • 既婚・未婚を問わず着用可能
    • 振袖が未婚女性向け、留袖が既婚女性向けなのに対し、訪問着は年齢や婚姻の有無を問わず着られます。

1-2. 訪問着と他の着物の違い

訪問着は他の着物とどう違うのでしょうか?

着物の種類特徴主な用途
振袖袖が長く華やか成人式・結婚式のゲスト
留袖既婚女性の第一礼装結婚式の親族・公式行事
訪問着準礼装で汎用性が高い結婚式・お茶会・式典
色無地柄がなくシンプルお茶会・弔事以外の式典

このように、訪問着は他の着物と比べて着用できる場面が多く、使い勝手が良いのが魅力です。


2. 訪問着を着るべきシーン

2-1. 結婚式

訪問着は、親族以外のゲストとして結婚式に参列する際に最適です。

  • 新郎新婦の友人・上司・恩師としての参列
    • 留袖ほど格式が高すぎず、振袖ほど華やかすぎないため、ちょうど良いフォーマル感を演出できます。
  • 色や柄の選び方
    • 明るめの色合い(薄いピンク・水色・クリーム色など)が華やかでおすすめ。
    • 金銀の刺繍や上品な柄が入っているものが適しています。

2-2. 入学式・卒業式

お子様の入学式や卒業式には、落ち着いた色合いの訪問着がぴったりです。

  • 色選びのポイント
    • 春の入学式では、淡い色(薄桃色・水色・藤色)を選ぶと明るい印象に。
    • 卒業式では、落ち着いた色(薄紫・グレー・ベージュ)が品のある雰囲気を演出。

2-3. お茶会

訪問着は、お茶会にも適しています。

  • 格調高いお茶会(初釜・お茶事)
    • 格式を重んじる場では、シンプルな柄の訪問着がふさわしい。
    • 落ち着いた色合いで、派手すぎないものを選ぶのがポイント。
  • カジュアルなお茶会(友人同士の集まり)
    • 少し遊び心のある柄やモダンなデザインの訪問着も楽しめます。

3. 訪問着の選び方

3-1. 色・柄の選び方

  • 年齢に合った色を選ぶ
    • 若い方は明るめの色、大人の女性は落ち着いた色が好まれます。
  • 季節感を意識する
    • 春:桜や梅、明るめのピンク系
    • 夏:流水模様や青系
    • 秋:紅葉やすすき、落ち着いたオレンジや茶系
    • 冬:雪輪模様や白・銀系

3-2. 帯の選び方

  • フォーマルな場では袋帯
  • カジュアルな場では名古屋帯も可

帯の結び方も場面に応じて変えると、より洗練された印象になります。


4. 訪問着の着こなしのポイント

訪問着を美しく着こなすためには、以下のポイントを意識することが大切です。

4-1. 帯締め・帯揚げで華やかさをプラス

訪問着は帯との組み合わせで印象が大きく変わります。

  • 帯締めは細めのものを選ぶとエレガントな印象に
  • 帯揚げの色を帯と対照的にすることでメリハリが生まれる
  • フォーマルな場では金糸や銀糸の入った帯締め・帯揚げを選ぶのがおすすめ

4-2. 草履やバッグは上品なものを選ぶ

訪問着に合わせる草履やバッグも重要です。

  • 草履は3枚芯の高さがあるものが格式高く見える
  • バッグは小ぶりで上品なデザインを選ぶと洗練された印象に
  • 洋風のハンドバッグは避け、和のテイストのバッグを選ぶと統一感が出る

4-3. 髪型も着物に合わせて整える

髪型にも気を配ることで、全体の印象がぐっと引き締まります。

  • まとめ髪が基本。シンプルなお団子ヘアやシニヨンが定番
  • 髪飾りは控えめにして、上品なものを選ぶ
  • 短髪の方はヘアセットでふんわり感を出し、ナチュラルな雰囲気に仕上げる

4-4. 季節感を意識したコーディネート

季節に応じたコーディネートを意識することで、より一層魅力的に。

  • 春:桜や梅の柄、淡いピンクや水色を基調とした色合い
  • 夏:涼しげな流水模様や明るめの青や白を基調としたデザイン
  • 秋:紅葉やすすきの柄、暖色系の落ち着いた色合い
  • 冬:雪輪模様や金銀の刺繍が入った格式あるデザイン

5. 訪問着を着る際の注意点

訪問着を美しく着るためには、いくつかの注意点を押さえておくことが大切です。

5-1. 帯の締め方に注意

帯が緩んでしまうと、全体の印象が崩れてしまいます。

  • 帯はきつめに締め、崩れないようにする
  • 帯の位置を高めにすると、よりエレガントなシルエットになる

5-2. 長襦袢や足袋の清潔感を保つ

長襦袢や足袋は、着物の美しさを引き立てる大切なアイテムです。

  • 長襦袢の襟元を綺麗に整える
  • 足袋は汚れが目立つため、こまめに洗濯する

5-3. 立ち居振る舞いにも気を配る

訪問着は所作が美しく見えるように作られています。

  • 背筋を伸ばして歩く
  • 袖を引きずらないように注意する
  • 座る際には裾を軽く整えてから座る

6. 訪問着を着るべきシーンと選び方のポイントまとめ

訪問着は、結婚式やお茶会、入学式・卒業式など、幅広いシーンで活躍する便利な着物です。色や柄、帯の選び方を工夫することで、シーンに合わせた上品なコーディネートが完成します。

着物をより楽しむために、ぜひ本記事を参考に訪問着選びをしてみてください!

(記事制作者:廣田 )

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