冬の寒い季節でも、美しく着物を楽しみたいもの。
しかし、着物は洋服と違って重ね着の自由度が低く、寒さ対策が難しいと感じる方も多いでしょう。
そこで今回は、冬に着物を快適に楽しむためのコーディネートや防寒対策を詳しくご紹介します。
1. 冬の着物コーデの基本

冬の着物コーディネートでは、「暖かさ」と「見た目の美しさ」を両立させることが大切です。
寒さ対策をしつつ、すっきりとしたシルエットを保つために、以下のポイントを押さえましょう。
1-1. 冬に向いている着物の素材

冬は、温かみのある素材の着物を選ぶのがポイントです。
・ウール
ウールの着物は保温性が高く、動きやすいのが特徴です。カジュアルなシーンで活躍するため、普段着やお出かけにぴったり。
・紬(つむぎ)
紬は絹織物の一種で、空気を含みやすく、冬に適した生地です。特に大島紬や結城紬は、寒い季節でも暖かさを保ってくれます。
・厚手の正絹(しょうけん)
フォーマルな場面では正絹の着物を着ることが多いですが、冬はなるべく厚手のものを選ぶと良いでしょう。
・ 木綿
カジュアルな着こなしに適しており、暖かく肌触りも良いです。
1-2. 冬におすすめの帯

冬の帯選びも重要なポイントです。
・ 袋帯(ふくろおび)
フォーマルな装いには袋帯がおすすめ。生地がしっかりしているため、背中の防寒にも役立ちます。
・ 名古屋帯(なごやおび)
カジュアルなシーンでは、厚手の名古屋帯を選ぶと暖かさが増します。
・ 兵児帯(へこおび)
リラックスしたスタイルなら、ふんわりとした兵児帯が適しています。
2. 着物の寒さ対策!暖かく過ごすためのポイント

着物は風を通しやすいため、適切な寒さ対策が必要です。ここでは、防寒対策の具体的な方法をご紹介します。
2-1. 重ね着で寒さを防ぐ
・ 肌襦袢(はだじゅばん)と長襦袢(ながじゅばん)
吸湿・発熱性の高い素材を選ぶと、暖かさをキープできます。ヒートテック素材のインナーを着るのもおすすめ。
・ 足袋インナー
足元が冷えやすいため、裏起毛の足袋や足袋ソックスを履くと快適です。
・ ステテコ
着物の下にステテコを履くと、冷気をシャットアウトしつつ、裾さばきが良くなります。シルクやウール素材が特におすすめ。
・ レッグウォーマー
着物の裾に隠れるので、こっそり防寒対策ができます。
・ 着物用インナー(防寒肌着)
発熱素材や裏起毛のものを選べば、暖かさが格段にアップします。
2-2. 防寒アイテムを活用する
・ ショール・ストール
ウールやカシミヤのショールは、軽くて暖かいのでおすすめ。
・ 羽織(はおり)・道行(みちゆき)コート
着物の防寒には、羽織や道行コートを活用するとおしゃれに暖かさをプラスできます。
・ 防寒草履(ぞうり)・ブーツ
冬は足元が冷えやすいため、裏起毛の足袋や草履カバーを活用しましょう。
・ 手袋・アームウォーマー
手元の冷えを防ぐため、シンプルなデザインの手袋やアームウォーマーを使うと便利です。
3. シーン別!冬のおすすめ着物コーディネート

冬の着物はシーンに合わせたコーディネートを楽しむのがポイントです。
3-1. カジュアルなお出かけコーデ
▶ ウールの着物 × 名古屋帯 × 羽織
ウールの着物に名古屋帯を合わせ、羽織をプラスすると温かみのあるコーデに。
▶ デニム着物 × 兵児帯 × ストール
カジュアルなデニム着物に兵児帯を合わせ、ストールで防寒対策をするとおしゃれ度UP。
3-2. フォーマルな場面での冬コーデ
▶ 厚手の訪問着 × 袋帯 × 道行コート
格式のある場では、正絹の訪問着に袋帯を合わせ、道行コートを羽織ると上品な装いに。
▶ 色無地 × 名古屋帯 × ショール
格式を保ちつつ、シンプルな色無地の着物に名古屋帯を合わせ、ショールでエレガントにまとめるのもおすすめ。
3-3. 旅行や初詣におすすめの着物コーデ
▶ 紬の着物 × 帯締め × 防寒草履
歩きやすさを重視し、紬の着物に防寒対策を施すと快適な旅行スタイルに。
▶ ウールの着物 × カジュアルな帯 × 手袋
寒い屋外でも快適に過ごせるコーディネート。手袋をプラスするとさらに暖かい。
4. 冬の着物コーデを快適に楽しむための注意点
・ 締め付けすぎないこと
防寒のためにインナーを重ねすぎると、動きにくくなってしまうため注意しましょう。
・ 屋内と屋外の温度差に気をつける
暖房の効いた室内では、簡単に脱げるショールや羽織を活用すると調節しやすいです。
・ 雨や雪の日の対策
撥水加工の草履カバーや、着物用のレインコートを準備しておくと安心。
冬の着物コーデまとめ
冬の着物コーデは、適切な素材やアイテムを選ぶことで、寒さを防ぎながら美しい装いを楽しむことができます。今回ご紹介した寒さ対策を取り入れて、冬の着物ライフを快適に楽しんでくださいね。
寒い季節でも、着物の魅力を存分に楽しめる工夫を取り入れて、素敵な冬を過ごしましょう!
(記事制作者:廣田 )
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